これらユーザーの中には、この3つとも利用しているという者もいると思うが、ここで少し考えてみていただきたい。
「この3つのツールの中で性格は共通していますか?」
もちろん、匿名性や利便性などにより、書き込む内容やニュアンスが変わってくることは重々承知だ。しかし、ここで私が言いたいのは、これらツールによって、個人の性格や信条がある程度限られたものに染められている気がするということだ。
まずはここで、私が感じたこれらツールのユーザーの特徴をそれぞれまとめてみたいと思う。
●「ツイッター」
- 目立ちたがり
- 笑いを取りたい(ウケ狙い)
- 低レベルなことで自慢をしたい(ストレートな自慢は避ける)
- 自分を貶めながらもリア充を自慢
- 時々意識の高いフリをした真面目発言
- ドジっ子アピール
- 内容を見ずに題名だけ見てRT(リツイート)
2chまとめサイトの運営者からすると、ツイッターは情報拡散ツールとしては万能で、一度火を噴くと恐怖すら覚える代物にもなる。この点はフェイスブックなどとは異なり、ネタを重視するツイッターユーザーの特徴がよく現れていると思う。
●「フェイスブック」
- 学歴・経歴を重視
- 充実した生活のアピール
- 頭の良さ(能力)のアピール
- プライドが高い
- 難しい記事(のリンク)を好む
2chまとめサイトの運営者から見ると、フェイスブックの「いいね!」は、実はPV(閲覧数)の上昇が大いに期待できる要因の一つである。これはおそらく、リンクの価値がツイッターとは異なるからであると予測できる。先述したようにツイッターユーザーは、とにかくリンクしまくり、記事の中身を見ずに題名だけでリツイートしまくるユーザーが多い。一方、フェイスブックユーザーは、上記の性格からリンクするニュースを厳選し、質が高く賢く見える記事を選別する傾向にあるからだ。
フェイスブックとツイッターの違いについては、匿名性の高さの違いにもあるだろう。ご存知の通り、フェイスブックは実名登録が基本で、さらに出身校や職業などの登録もあり、学歴・経歴から友人を特定することができる。ツイッターはというと、実名も可能だが、あだ名やネタアカウント、裏アカウントなるものまである。昨今ツイッターは「バカッター」などと揶揄され、刑事事件にまで発展してしまうことが社会問題化していたが、フェイスブックでこのようなことが起こることは(あまり)なかった。これはユーザーの母数によるものもあるが、やはり、匿名性の違いとツールの性格(ノリ)の違いにあるだろう。
●「2ちゃんねる」
- 朝鮮・中国というワード、それらにまつわるものに異様なまでに嫌悪感を発する
- 上から目線な発言が多い(他人を見下したい)
- 何でも批判的にものごとを捉えやすい
- 反論・否定が好きだが、人の意見に流されやすい
- 詳しくなくてもで知ったかぶりをして決めつける(物知り・常識人を装う)
- ネタ好き
- 匿名掲示板だが、意外と空気を読んだ発言をする
- 負けず嫌い
- 行き過ぎた正義感(個人の特定・晒しなど)
- 他人の不幸が好き(不運な人が好き)
2chまとめサイトを運営しているのに指摘するなと言われるかもしれないが、決して批判をしたいわけではないことをお伝えしておく。代表的なネット上の個人表現ツールの総合的ユーザー特徴を単に挙げているだけである。2chはTVを含む各メディアで「ネットの声」として取り上げられることが多く、2chの書き込みから情報の善悪を問わず方々に勢い良く伝播していく。今や2chの声(書き込み)はマスメディアも恐れるほどの影響力があると言える。先に述べた「バカッター」の件もツイッターだけの拡散ではなく、2chでの "晒し" がさらに火をつけ、社会問題としてマスメディアも無視できなくなったと言える。
2chは、情報拡散の火付け役となることが多い。各メディアで発せられたニュースはまず、ツイッターでリツイートされ、それと同時進行で2chでも取り上げられる。この2chでの書き込みを我々2chまとめサイトがまとめ、さらにツイッターやフェイスブックなどのツールで拡散されていく。ここでの2chでの意見がこのニュースの捉え方(民意)を形成しているとも言える。
●まとめ
ここまで、ツイッター・フェイスブック・2ちゃんねるの3つのツールのユーザー特徴を記してきた。私はそれをとやかく批判する気はなく、このようにユーザーの総合的特徴がまとめられることに違和感を感じ、自分が使用するときにこれらツールをどのように活用するのかを今一度立ち止まって見つめ直して欲しいと思ったから記したのである。
情報発信受信ツールが発達し、それを使用しているからといって自分はメディアリテラシーが高まっていると勘違いしてはならない。ツールの特徴によってネットでの人格が決まる(変わる)ようでは、情報の真意も見えず、ますますリテラシーが問われることになるだろう。これらツールに呑まれて自分がそれぞれに合わせるということはまさに情報操作(意図的民意形成)されていると言え、他人の利になるだけである。情報が複雑に氾濫する今、ツールを自分に合わせて活用していくことが必要なのではないだろうか。
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